シニア期の床ずれについて

〜大切な体をやさしく守るために〜

シニア期に入った犬は、体力や筋力が少しずつ弱くなり、寝ている時間が増えていきます。
ゆっくり過ごしているように見える一方で、同じ姿勢が続くことで「床ずれ(褥瘡)」ができてしまうことがあります。

床ずれは、特別な状況だけで起こるものではなく、シニア犬の介護の中でも身近に起こりうる変化のひとつです。


床ずれ(褥瘡)とは

床ずれとは、同じ姿勢で長時間過ごすことで、体の一部に圧力がかかり続け、皮膚やその下の組織に負担がかかってしまう状態のことです。

特に、

  • 骨が出ている部分
  • 体重がかかりやすい場所

に起こりやすいといわれています。


できやすい場所

  • かかと(後ろ足)
  • 腰まわり
  • 体の横側(寝ているときに当たる部分)

これらの場所は、体を支える負担が集中しやすく、注意が必要です。


気づいてあげたいサイン

床ずれの初期は小さな変化から始まります。

  • 皮膚が赤くなっている
  • 同じ場所を気にする
  • 床に当たる部分が硬くなっている
  • 触ると痛がる様子がある
  • 皮膚が傷になっている

「少し赤いだけ」と思っても、早めのケアがとても大切です。


予防のためにできること

床ずれは、日々の工夫で予防や軽減ができることがあります。

  • 寝る場所にクッションやマットを敷く
  • こまめに体の向きを変えてあげる
  • 体圧分散マットを使う
  • 体を清潔に保つ
  • 皮膚の状態を毎日チェックする

「少し動かしてあげる」「環境を整える」ことが大きな支えになります。


飼い主さまの気持ちも大切に

介護が続くと、「ちゃんとできているかな」「もっとしてあげるべきかな」と不安になることもあります。

でも、完璧である必要はありません。
そばにいて、気づいてあげることそのものが、大きなケアになります。


最後に

床ずれは、シニア犬との暮らしの中で起こりうる小さな変化のひとつです。

大切なのは、早く気づいて、やさしく対応してあげること。

その子が少しでも心地よく、安心して過ごせるように。
日々のケアが穏やかな時間につながっていきますように。